パートナーセールスの種類と活用方法|パートナービジネス入門編

2023/6/15

弊社株式会社ハイウェイは、販売パートナーとの連携を支援するクラウドサービス「Hiway(ハイウェイ)」の開発・販売を行っている会社です。

本コラムでは、パートナーセールスや代理店ビジネスのノウハウやTips、海外の事例やサービスなどを紹介していきます。

すでにパートナーセールスに取り組んでいる方も、そうでない方も参考にしてみてください!

今回は、そもそもパートナー(チャネル・パートナー)とは何か?その長所・短所、パートナーの種類、活用のコツなどをご紹介していきます。


目次


パートナーセールス(チャネル・パートナー)とは?

日本では、パートナーと言われることが多いですが、パートナーと一言で言っても、様々な種類を含んでいます。

本コラムでは、パートナーの中でも特に言及されることが多い「チャネル・パートナー」に焦点を当ててご紹介したいと思います。

海外では、「チャネル・パートナー」と言われることが多いですが、国内では、「パートナーセールス」と呼ばれることが多いです。まずは、パートナーシップの種類を見ていきましょう。

パートナーシップの種類

種類

詳細

1.チャネル・パートナー
=パートナーセールス

メーカーの商品・サービスを販売、導入、サポートをするパートナー

2.テクノロジー・パートナー

メーカー同士が商品・サービスと連携を行い、提供価値を高め合うパートナー

3.戦略パートナー

特定の目標に対して、複数部門で長期的な取り組みを行うパートナー

チャネル・パートナーは、「メーカー」と最終的に商品を利用する「エンドユーザー」との仲介役として、販売、導入、顧客サポート・サービスを提供する役割を担っています。メーカーの営業チームの延長と考えていただくのが分かりやすいかと思います。

チャネル・パートナーはメーカーの代わりに製品の再販、管理、提供を行います。その中で、紹介料や販売手数料、コンサルティングフィー、顧客サポート料などで利益を得ています。

(日本ではパートナーセールスと総称されることが多いため、以下パートナーセールスと表記します。)

パートナーセールスのメリットとデメリット

パートナーセールスを導入する上でのメリットとデメリットについて、以下にまとめました。

メリット

・会社が急成長しているときに、人員規模を拡大せずに利益をもたらす

・顧客獲得コストの削減

・顧客獲得のためのインフラ(オフィス、スタッフ、現地での営業・マーケティング活動)に投資することなく、地域・領域における市場シェアを獲得

・信頼できる評判の良いパートナーと協力することで、顧客からの信用とブランドを強化

・企業にとって中核となる事業(主にプロダクト・サービス開発)への資源の集中

デメリット

・代理店手数料など販売コストが発生することによる収益悪化の可能性

・販売プロセスをコントロールしにくいため、収益予測が困難

・パートナーの販売活動の影響により、ブランドの評判に影響を与えるリスクが向上

・顧客から直接フィードバックを得ることが難しい

・パートナーのサポートには、一貫したタイムリーなコミュニケーション、トレーニング、組織への定着・戦力化の促進、リソースが必要であり、時間とコストを有する

パートナーセールスにより、自社の資源を最適に運用できますが、一方でエンドユーザーとの距離が直接販売に比べ遠くなるため、それ故の代償が発生してしまいます。

そのため、自社製品の市場や目的に合わせたパートナーの選択が重要となってきます。

パートナーセールスはビジネスのさらなるグロースを左右する重要なカギを握ります。

なぜ重要なのか、その理由に迫りましょう。

関連記事:SaaSビジネスとSaaS営業とは?特徴や必要なスキルを紹介

パートナーセールスの重要性

エンドユーザーに直接販売する営業体制では、接点を持てない層が多いためいずれ頭打ちになってしまいます。

特に、営業の人手が不足している場合、新たな市場を開拓したり遠方に進出したりするためのリソースがないため、なかなか事業を拡大できないでしょう。

また、企業によっては新しくサービスやツールを導入する際に既に、付き合いのあるITコンサルタントや大手代理店などに相談することも多いです。

そこでパートナーセールスを取り入れることで、代理店を通して自社では接点を持つことが難しい層にアプローチできます。より幅広い層にアプローチするためには、パートナーセールスは必須と言えるでしょう。

パートナーセールスの種類と仕事内容

一括りにパートナーセールスと言っても、様々な種類が存在します。そのため、パートナーセールスを最大限活用するには、自社とパートナーにとってベストな座組を見つける必要があります。

では、具体的なパートナーセールスの種類とその例について、詳しく見ていきましょう。

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販売代理店

直接販売とは、御社が製品やサービスを直接エンドユーザーに販売することです。

一方、間接販売とは、パートナーが御社と顧客の間に立ち、販売を仲介するチャネルです。このパートナーの形態を、日本では販売代理店と呼びます。主にマーケティングからセールスまでをパートナーが行い、エンドユーザーに直接営業をします。

間接販売は、第三者がコストを負担して顧客獲得を行うものであるため、上手く軌道に乗れば「勝手に売ってきてもらう」ことも可能になり、費用と比例しない収益を通常よりも大きく伸ばすことができます。

販売プロセスを構築するためには、一定の期間とリソースが必要になるため、立ち上げてすぐに成果が出るわけではない点は注意が必要です。一般的に、販売代理店が勝手に売ってくる状態になるまでには2~3年は必要と言われています。

販売代理店の事例 AI insideと販売パートナー

AI inside株式会社は文字認識機能を搭載したAIプラットフォーム「AI inside Platform」を提供する企業であり、AI-OCR市場においては単独で64%のシェアを誇ります。

サービス提供開始当初からパートナー制度を採用し、現在は100社以上の企業様とパートナー契約を締結しています。

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出典:AI inside「2022年3月期_決算説明資料

あらゆる情報を高精度にデジタルデータ化する「DX Suite」やオンプレミス環境でのAI運用を実現するエッジコンピュータ「AI inside Cube」を中心に、パートナー各社と営業活動を拡大させてきました。その結果、売上高は2021年3月期で約46億円(前年比288.9%)、営業利益率は脅威の51.3%を達成しました。2022年3月期は、大手パートナーの不更新案件の影響を受けて売上高が減ったものの、その影響を除外した売上は順調に伸びています。

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出典:AI inside「2022年3月期_決算説明資料

ディストリビューター

ディストリビューターとは、ベンダーの製品を特定の市場向けのカスタマイズや修正をほとんど加えず、別の販売代理店に商品を提供をして、販売システムを形成するパートナーの形態です。一次代理店や総代理店、卸売業者と呼ばれる場合もあります。

ディストリビューターの事例 Box Japanxとマクニカ

株式会社Box Japanは、クラウドベースのコンテンツ管理、コラボレーション、および企業向けのファイル共有ツールを開発・販売しているBox Inc.の日本法人であり、株式会社マクニカと一次代理店のパートナーシップを結んでいます。

株式会社マクニカは半導体やネットワーク、サイバーセキュリティ商品に技術的付加価値を加えて、ソリューションを提供する企業です。

株式会社マクニカは、二次代理店となる国内の企業とBoxの販売パートナー契約を交わし、パートナーにお客様の利用状況を分析した上での適切な活用支援の提案や、YouTubeを通じたお客様への利活用情報を提供しています。

その結果、Box Japanが2021年3月に開催した「FY21 Box Japan パートナーアワード」で新規顧客向けに最大のARR(Annual Recurring Revenue)をデリバリーした一次代理店としてBest Channel Partner ARRを含む、4つのアワードを受賞しました。

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出典:マクニカ「Box サービス

Box Japanはマクニカをはじめとして、伊藤忠テクノソリューションズや三井情報、NTTコミュニケーションズ、日本IBM、富士通といった一次代理店を介して、NECや日立、大塚商会といった二次代理店、約190社とパートナー契約を結んでいます。

Sler・コンサルタント

Sler・コンサルタントとは、他社のソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションをエンドユーザーに御社の製品販売とその後の支援やコンサルティング、他社サービスとの連携を提供することで付加価値を提供して、利益を得るパートナーの形態です。海外では付加価値販売業者と呼ばれています。

Sler・コンサルタントの事例 MicrosoftとAccenture

Microsoftは、Office365やMicrosoft Azure、Teamsなどのソフトウェアを開発、販売する会社であり、Accentureとパートナーシップを結んでいます。

Accentureは世界最大級の経営コンサルティングファームであり、またシステムの設計、開発、運用等を手がけるITサービス企業でもあります。

顧客のDXや業務システムの移行の際に、Microsoft製品を活用した業務環境を構築することがあります。アクセンチュアはプロジェクト推進やコンサルティング、システム構築などで付加価値を提供しています。

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出典:Accenture「JICA:DXとクラウド移行を前倒しで実行。コロナ禍のセキュアな業務環境をマイクロソフト製品で構築

OEMパートナー

OEMパートナーは、メーカーの製品をパートナーの製品やサービスの一部として提供します。パートナーの製品の一機能として提供をしたり、メーカーの製品を別ブランドとして提供するケースがあります。

OEMパートナーシップは、自社独自の製品を持っている場合が多く、テクノロジー・パートナーとの線引きは曖昧になることが多いです。

OEMパートナー事例 セーフィーとセコム

セーフィー株式会社は、ネットワークカメラのクラウドサービスを開発・販売しており、2019年に警備サービスを提供するセコム株式会社と資本業務提携契約を締結しています。

この資本提携に伴い、「Safie(セーフィー)」はセコムが提供する「セコム画像クラウドサービス」に採用され、OEMでサービスが提供されるようになりました。

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出典:PRTIMES「「セーフィー」が、セコムのクラウド録画カメラに採用

セーフィーはセコム以外にもキヤノンマーケティングジャパンやNTTグループにもOEM提供をしており、パートナー経由の売上が全体の50%以上を占めています。

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出典:セーフィー株式会社「2022年12月期通期決算説明資料

また、2021年3月にセコムの法人向け主力サービスであるシステムセキュリティ「AZ」とも連携をしており、OEMパートナーとしてだけではなくテクノロジー・パートナーとしても価値を高めています。

紹介パートナー

紹介パートナーとは、手数料を支払うことで、サービスの見込み顧客をメーカーに紹介してもらう仕組みです。

販売代理店と違う点として、「あくまで契約窓口はベンダーであること」や「オンボーディングや契約更新などの業務はメーカーが行うこと」があげられます。

銀行などの多数の直接的なパイプを持っている企業や、ツール同士をAPIで連携している近しい属性をターゲットにしている企業をパートナーとすることが多いです。

紹介パートナー事例 スタディストと地域銀行

株式会社スタディストはクラウド型マニュアル作成・共有システム「Teachme Biz(ティーチミー・ビズ)」を開発、販売している企業です。

2017年に千葉銀行、四国銀行との提携を皮切りに、20年12月末までに27社と提携し、紹介での成約件数も2020年2月末に600件を突破しています。

本取り組みは、融資先の経営課題をヒアリングする際に、Teachme Bizに関連するものが出てきた場合に、銀行がスタディストを紹介するというものです。

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出典:株式会社スタディスト「山陰合同銀行がクラウド型マニュアル作成ツールの紹介を開始

スタディストは首都圏以外の企業にリーチしきれていないという課題があったことから、地方銀行と提携することで、シェアを伸ばしています。

本取り組みの際には、自社サービスのメインターゲットである小売業、飲食業、宿泊業、物流業、製造業の主要5業種に絞り、施策を行っているようです。

適切なパートナーチャネルを選択する方法

具体的なパートナーセールスの種類とその例について紹介しましたが、製品にとって適切なチャネルを選択しなければ意味がありません。

パートナーセールスは、企業間だけで完結する話ではなく、その企業で働く人間同士が関わるものです。どんな関係にも言えることですが、関係性を結んだらすぐに成果が出るということはありません。

パートナーセールスを最大限活用するにあたって必要なのは「長期的な関係を育み、信頼・協力関係を構築し、情報の迅速な共有をすること」です。

実際にパートナーセールスの中で最適なチャネルを選択しようと思うと、下記の観点で設計をする必要があります。

  • パートナー(企業だけでなく、営業個人)にとって、その製品を扱う理由がある
  • パートナーがその製品を売ることで儲かる(パートナーが事業にした時に、事業が継続できる規模・収益性か)
  • パートナーにとって、扱うことで負荷がかからないか(販売フローやサポートなど)

そこに加えて、メーカー側がパートナーセールスをお願いするフェーズになっているかも見極める必要があります。

見極める指標については下記のような点が挙げられます。

・製品のプロダクトマーケットフィットが完了している

・直接販売プロセスを標準化している

・販売時に得られる利益が小さくなっても問題がない

また、Zendesk と DataSift でチャネル・プログラムを構築したStewart Townsendは企業が従業員 50 人以上、売上 100 万ドル以上に達した時点でチャネル販売に投資することを推奨しています。

パートナーセールスを上手く活用するために、まずは自社にとってパートナーセールスが必要な段階なのかを見極めること、そしてどのチャネルを選択するのが最適かを検討することが必要です。

パートナーセールスの成果と活用方法

パートナーセールスの成果を測る指標として、「パートナーが影響を与えた売上」と「エコシステムから獲得したリード」があります。


パートナーが影響を与えた売上とは、販売プロセスの中で、1社以上のパートナーが関わった売上のことを指します。

例えば、とあるパートナーが顧客候補を紹介し、その顧客への営業中に別のパートナーがその顧客の情報を提供してくれた場合は、それぞれパートナーが影響を与えた売上といえます。

パートナーセールスを導入している企業の中には、Partner Relationship Management(PRM)ツールを使用して共有している場合があります。

一言でPRMと言っても多くの機能を含んでおり、海外のこの領域(チャネルソフトウェア領域)では、多くの企業がサービスを提供しています。

これらのツールを組み合わせることで、パートナーセールスの活用を促進することが可能です。

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出典:Forrester Research「Channel Software Tech Stack 2021

ハイウェイを活用したパートナーセールスの促進

弊社が提供する国産のPRMツール「ハイウェイ」は、パートナーセールスの方々の普段の業務を支える様々なソリューションを提供しています。

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>>>ハイウェイのサービス資料はこちらからダウンロード

特徴的機能

  • 自社にとって相性のよい新規パートナーの開拓に活用できる企業データベース機能
  • パートナーに最新の資料やお知らせなど適切な情報共有を行うパートナーポータル機能
  • パートナーの契約情報や案件情報など様々な情報を一元管理できるデータ管理機能

ハイウェイの活用事例①:代理店への企業リストの公開

自社サービスが導入されているかを販売代理店に向けて共有する活用方法があります。

これによって、代理店からの問い合わせを減らすことや、ターゲットの認識を合わせることで効率的に新規案件の獲得に向けて動いてもらえるようになります。

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ハイウェイの活用事例②:パートナーと共同での案件管理

パートナーからトスアップがあった案件や共同で提案をしている案件をハイウェイを使うことで、効率的に共有することができます。

各社、自社のCRMとの管理と重複すると更新されなくなるケースが多いので、ハイウェイではAPIを使ってCRMのデータをシームレスに連携することが可能です。

この機能を活用していただくことで、パートナーとの定例MTG準備にかかる工数を削減し、案件進捗率の改善に注力できるようになります。

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パートナーとのコミュニケーションや提案支援のやりとりがアナログで属人化していたり、普段のパートナーセールス業務を効率化したいと思っている方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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おわりに

いかがでしたか?

今回はパートナーセールスの長所・短所、パートナーセールスの種類、活用のコツなどをご紹介しました。

一言でパートナーセールスと言っても様々な種類があり、どの形態が自社にマッチするか?は事業によって様々です。

また、パートナーセールスはすぐ成果が出るものではないので、しっかり時間と工数をかけて体制を構築していく必要があります。うまく体制を作ることができれば、人員やコストを増やさずに売上を上げることが可能になります。

参考情報

AI inside「2022年3月期_決算説明資料

マクニカ「FY21 Box Japan アワードにて多数の賞を受賞!」「Box サービス

ZDNET Japan「Box、「働き方改革」を促進するオフィスを拡張--人や情報の“つながる基盤”に

Accenture「JICA:DXとクラウド移行を前倒しで実行。コロナ禍のセキュアな業務環境をマイクロソフト製品で構築

PRTIMES「「セーフィー」が、セコムのクラウド録画カメラに採用

セコム株式会社「セコムとクラウド映像サービスのセーフィーが資本業務提携 セキュリティサービスでの映像活用促進などで連携を強化

セーフィー株式会社「2022年12月期通期決算説明資料

ASCII.jp新型コロナ禍の医療現場でも一役担ったクラウド連携カメラ「セーフィー」とは?

株式会社スタディスト「山陰合同銀行がクラウド型マニュアル作成ツールの紹介を開始

ニッキン ONLINE「スタディスト、地域銀行が地元企業紹介、2月末で成約600件へ

CNET Japan「マニュアル作成「Teachme Biz」が地銀と提携--地元企業の人材不足を解決へ

Forrester Research「Channel Software Tech Stack 2021

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